体外受精は老化が早いか ?
2021年03月15日、掲載
島根大学産婦人科の中山氏の報告である。 (Inter.J. of Molecular Sciences)
テロメアとはなあに : DNA とタンパク質からなり、染色体の末端に備わる。
細胞分裂の回数に応じて短くなることから、老化のマーカー
とも言われている。
新生児の臍帯血からPCR 検査によってテロメアのDNAを調べ、繰り返し配列コピー数と単一遺伝子のコピー数 (T / S 比) を指標にした。
T/S 比は体外受精時において0.80、自然妊娠で1.04 であり、有意な差が認められた。また、その他の項目(年齢、妊娠糖尿病、妊娠中の喫煙や飲酒、早産、新生児の性別などの前記の因子)は、全てT/S比との関連が認められなかった。多変量解析の結果も、T/S比と有意に相関する因子として抽出されたのはARTのみだったとしている。
著者らによれば、成人後の生活習慣病の発症リスクに影響する可能性も考えられ、この領域の研究が急がれると述べている。
正直、驚きました。そして、なぜだろう ? と考え込んでしまいました。
ガン、老化との関連が言われているテロメア、少子化の問題とどう向かい合うのか ?