河村廣定のHP:疾病は皮膚自律神経に伝わる=反応点治療(講習会・岐阜・神戸・西宮・尼崎・甲子園口・三ノ宮・芦屋・宝塚・西宮北口)

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糖尿病・HbA1c で血糖管理

2020年01月05日、掲載

糖尿病の合併症予防

我国では、いわゆる予備群を含めると900万人とも言われ、罹患者数が多い病気の一つです。

多くの患者さんは、HbA1cの数値で糖尿病を管理していますが、合併症の予防には5.8でなくてはならないと言われています。

最近の医学論文より

若年発症の2型糖尿病患者さんの死亡リスク

  • 発病か若い時ほど全死亡リスクが高く、特に心血管疾患による死亡リスクは1.6倍となった(Huo L, et al .Diabetologia 2018 Feb 22)と報告しています。最近は糖尿病と心血管障害の関わりがニュースになります。血糖の管理は甘くなっていませんか? 何と言っても血糖管理が重要ですね。
  • 「血液検査の数値は前回と変わりませんね」と慰められて安心していませんか?
  • 鍼灸による内蔵の血管拡張を血糖の管理に加えてください。また自己ケアの方法も知られています。

糖尿病性腎症

糖尿病患者さんは人工透析に頼らねばならなく可能性が知られています。

Diabetes Care オンライン版によれば、血尿がみられる患者群は血尿なし群より優位に死亡率が高かった。また血尿は腎症が進行している事を意味する。そのほかの疾病(感染など)が関わる場合もあるだろうが・・・大切な指標だろう。

合併症の予防(鍼灸による血行改善で!)

糖尿病 (高血糖)が直接死亡原因とはなりにくいのですが、多くは動脈硬化が原因で生命を脅かします。高血糖は動脈硬化を増長させますから、合併症の危険にさらします。

鍼灸による血管拡張効果は動脈硬化の予防に一役買います。心臓病、緑内障、網膜症、脳血管障害、腎臓硬化症などの患者さんにお勧めします。

  1. 鍼灸は—交感神経を刺激します—血管を拡張させて血液の循環を促します
  2. 適切な刺激部位(= 反応点部)に適切な刺激量 (=反応点の回復)を継続することで管理が上手になると考えています。

合併症の主要な部分に動脈硬化が関わる

  • 過去に蓄積されたコレステロールなどが合併症を誘発するのでしょう。
  • 一過性でも血糖値の上昇は動脈硬化の誘因でしょう。
  • 高齢化によって血管壁が脆弱になるのでしょうか。

眼底出血を訴えた患者さんは、大学病院の第3内科に定期的に通院していました。そして、友人が腎症になり透析を始めるようになると「私は大丈夫かしら・・?」と心配していました。

この方の場合は、心臓・眼球・腎臓と脳血管の反応点に手当をしました。反応点の回復状態から、特段の心配は差し迫っていないと推察しています。

シックスパットでも可能性か

皮膚を通して電気刺激を加えると筋肉が動く、経皮通電法での一つです。マッサージ器、シックスパットなどその方法は数多くあります。実験は糖尿病患者さんの足に40分間、五日間に渡り電気刺激を加えた結果、空腹時血糖値、HbA1c値、BDNF(脳神経栄養因子)が改善された。

糖尿病患者さんに朗報!

近い将来に糖尿病は治すことができそうです。それは人由来の iPS 細胞を豚に移植して、成長した膵臓を人に移植するような再生医療が進展しているからです。また、膵臓に幹細胞を注入すると膵臓の細胞に分化してインスリンを分泌するようになると言われています。

I 型糖尿病の方もインスリンの注入を要さなくなりそうです。

気をつけたいのは、現在まで進展してきた動脈硬化などです。インスリンを生産できるようになっても、すでに血管に付着した脂肪などは消えて無くなる訳ではありません。–合併症の心配は残っていることです–

インスリン分泌促進

匂いをキャチする嗅覚受容体15にオクタン酸と脂肪酸が作用するとインスリンの分泌か促されるという。そこでマウスにオクタン酸とブドウ糖を経口投与すると血中のインスリン濃度が高まり、血糖値を低下させた。(Scientifoc Reports)  さらに、実験群では低血糖が見られなかったと報告されています。自分の力でインスリンの分泌ができるといいですね・・。

オクタン酸はココナッツやバターに多く含まれる。

治る合併症と治らない合併症

足の痺れ・痛みは合併症とは言い切れません。脳が痛みや痺れを感じていることは、末梢・中枢神経が正常に機能していることを意味します。すなわち、痛みや痺れをニューロバッチーと決めつけては問題です。

それに対して、緑内障などは治すことが困難と考えられます。Ips 細胞で網膜を再生しても、神経が壊死している可能性があるからです。視神経乳頭の圧迫は神経管を圧迫して新たな神経が通過できない可能性が考えられます。

2型糖尿病患者さんの心電図所見は

血管障害は合併症の中で代表的なテーマです。心電図、Q-T 間の間隔が遅延することが危険信号との見解を示した(Kobayashi S, et al. J Diabetes Investig. 2017 Nov 2.)  心臓は電気現象を心膜に拡散させて心筋を収縮させているが、その伝搬に時間がかかっているというものだ。

おそらく、微細な血管の動脈硬化が、心筋・心膜のミネラル・水分を減少させているのか・・・。そこを迂回して伝搬すれば、遅延が起こるだろう。

その動脈は微小な血管だけに内視鏡も入らない、ステントも張れない。動脈硬化恐るべし、心筋梗塞の予備軍といっても過言ではない。

糖尿病は、治るのか・・

糖尿病は治らないと言われてきたが、迷走神経にβ細胞を増殖する仕組みがあることか分かったのだ。(多食などの時に血糖値が上昇するが、体はインスリンを分泌して血糖値を抑える。この時β細胞を増殖する)。

「Nature Communications」12月5日。

このことは、迷走神経を興奮させるならばβ細胞を増殖できることを意味するから、糖尿病を根本から治せるかもしれません。

糖尿病の合併症(ニューロパッチー)

糖尿病の合併症でニューロパッチーと言う神経障害性の痛みがあると言われています。基礎実験では糖尿病モデルマウスの神経組織を電子顕微鏡で調べた例がありますが、その実態はニューロンの軸索が損傷されるもので、痛みの原因になると思われません。

<神経とは> 情報を伝える時、電位依存性Naチャンネルが働いて伝えます。神経の先端には痛みを受け取める装置があります (受容体) が、その先端が刺激されなければ痛みになりません。

食堂でのある光景

昼ご飯を食べようと席に着くと、間も無く隣のテーブルにサラリーマンが座った。なんか当然にバックの中を探している様に見えた、ちょと気になる動作をしている。余り見続けると申し訳ないと思って、素知らぬ様にしてチラッ、チラッと見ていた。

彼は器具を指先に当て、点状に出血させて血糖を計る。そして注入するインスリンの量を確認したのだろう。腹部に注入すると早速、天ぷらうどんを食べて、さっさと出で行った。ちゅうちょするわけでも無く、淡々としてインスリンと食事を済ませて行った。

さすがである。かなり長い病歴をお持ちなのだろう、何より、「自分の体を管理する」と意識に漲っていた。立派な人だ。

河村廣定のHP:疾病は皮膚自律神経に伝わる=反応点治療(講習会・岐阜・神戸・西宮・尼崎・甲子園口・三ノ宮・芦屋・宝塚・西宮北口)