アトピー性皮膚炎の鍼灸 (反応点・西宮)
2020年01月27日、掲載
アトピー性皮膚炎に多発部位がどうしてできる・・・
鍼灸施術のポイント・3 ヶ月を目安にしています。
アトピー性皮膚炎の多発部位
「かきむしることはいけない」と分かっていても、ついつい掻てしまう。
ステロイドは怖くて使いたくない! 食べ物には気をつけているのに・・どうして !
集中力が保てない…こんな悩みをお持ちなみなさん、少し考えて見ませんか。
アトピー性皮膚炎は、1. 関節の裏側、首など汗が溜まりやすい部位、2. 耳、口角など皮膚が深部組織に密着している部位など、アトピー性皮膚炎には発部位が知られています。このことは、単に抗原抗体反応では説明できないことがあると思いませんか・・。
アトピー性皮膚炎 はアレルゲンだけが原因ではありません。ブドウ球菌が繁殖して炎症を広げています。
アトピー性皮膚炎の管理法(次の要因が推察されます)
・汗が溜まりやすい部位は皮膚に付着する菌類など繁殖しやすい部位です。また、皮膚が濡れていると皮膚の防衛作用が低下すると言われています。すなわち、小さな傷に微生物(ブドウ状球菌など)が侵入して炎症が広がります。
・次のテーマは、皮下の結合組織の特色です。内臓への入り口にあたる部位 (口・鼻・耳など)、そして指先は、表皮と深部が密着しています。そこは動かす度に皮膚のテイションが高まります。すると痛みの神経が興奮して、神経性炎症を生じます。皮膚炎の多発部位は、深部への入り口がもう一つのテーマです。
もちろんアレルギーですから、抗原に触れないことが基本的立場です。
反応点の鍼灸刺激では、3 ヶ月が目安です
反応点の鍼灸刺激では肝臓反応点や胸腺反応点などが主要な鍼灸施術点となります。局所では、炎症部周辺の皮下に刺入します。痒みや赤みを減少させることが目的の一つです。微生物に対する抵抗力を増強する、アレルゲンに過敏に反応しない免疫力を調整することが目的です。
・全身性にあちこちで炎症を生じる方などアトピー性皮膚炎の程度は様々ですが、3ヶ月程度の通院でアトピー性皮膚炎の辛さは解放されると考えています。
・アトピー性皮膚炎では、粘膜の炎症を伴うことも注意を要します。気管支喘息など を併発する例が知られています。したがってアトピー性皮膚炎のお手当では、症状に応じて施術部位が異なります。
ある鍼灸学校の学生は
首・肘から先、腹部、膝から下の広範に皮膚炎が広がり、季節の変わり目などでは喘息発作になり学校も休みがちでした。そこで、肝臓反応点の刺激を指導すると、1ヶ月後には、指先・膝裏に皮膚炎を認めるのみとなりました。ただ、炎症がおさまった部位には、ポツポツと皮膚の膨らんだ部位がありました。ブドウ状球菌のコロニーかと思われます。それから1ヶ月すると、その膨らみは減少して数も、膨らみも小さくなりました。そして笑顔が見られるようになりました。
反応点治療を指導する授業の時です、気になったことからアドバイスを・・・。学生らは「なかなか反応が戻らない・・」とぼやきながら、首を傾げていました。診ると30 % 程度回復しています。もっと続けましょう ! と励まして自己ケアを促しました。自分体で体験する治療経験は、きっと患者さんを幸せにしてくれるだろう・・・・。 肝臓反応点の鍼灸刺激ってなかなかですね。