めまいで小脳障害・・
2020年01月27日、掲載
めまいは複雑な機序が関わる。一般的には内耳疾患であるが、中には糖尿病が関わる例も知られている。
めまいは平衡感覚障害ですが、それは目・運動感覚なども関わる。そこで情報路、神経がどのように伝えるかをおさらいすると、半規管や耳石器からの平衡感覚情報は中脳に伝えられる。目の水平感覚は中脳へ伝えられる。運動感覚は筋肉から小脳を介して中脳に伝えられる。
これらどこに障害を生じても「めまい」にはなりうるだろうが、目の平衡感覚は両眼で一つ・足腰の両側の筋肉からは複数の情報が、そして内耳は左右から、と複雑怪奇な情報が中脳へやってくる。
それらの情報が一致した結果を招くならば、中脳は混乱すること無く正常に働くだろう。しかし、不一致の時は中脳はどうする・・・・。
おそらく、多数決のようにして、間違った情報を無視するのだろう。全盲の方が普通に生活している姿は、また、車椅子でパラリンピックで頑張る姿を拝見するが、情報が少ない場合に中脳は混乱しないことを意味している。このように考えると情報肩の状態が中脳に混乱を招いていると推察される。一昔前には P Cが突然フリーズすることが少なくなかつたが、激しい情報過多の状態は失神状態を招く。
さて、小脳障害でめまいは起こるのだろうか・・・について推察してみた。運動感覚が伝わらないのならば、その方は一生めまいから解放されないことになる。基本的には情報過少状態となり、中脳は目や耳からの情報で平衡感覚とするだろう。もしかすると、小脳障害が原因でめまい発症しないかも知れない。めまいを起こしている瞬間の内耳機能を測定した者はいないだろうから、小脳説も一つの考え方に過ぎない。
糖尿病患者さんのケトン体過多でめまいを生じる過多においても、ケトン体が中脳に特別の状態を招かない限りめまいは生じないとも推察される。
どうやら、内耳過敏症が主要な原因と考えて良さそうだと思う。残念ながら内耳機能を簡単に観察する方法は存在しないことが諸々の考え方を生んでいるのだろうか。
過敏症は情報過多となるが、中脳には著しく活動電位が伝わる。前庭は左右にあることから、一方の過敏状態が運動感覚や視覚の平衡感覚情報よりも多く伝えられる。中脳は混乱状態になるだろうか・・。それをめまいと呼んでいるのだろう。
反応点治療では、内耳の反応点を検索して治療する。通常すっきりした顔つきに戻り、元気を取り戻すことが多い。
めまいの怖さは他にもある。中脳の混乱は自律神経の混乱を招く。また大脳にも混乱が影響するようだ。やる気の減退・不安など精神的影響が無視できない。