河村廣定のHP:疾病は皮膚自律神経に伝わる=反応点治療(講習会・岐阜・神戸・西宮・尼崎・甲子園口・三ノ宮・芦屋・宝塚・西宮北口)

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河村廣定のHP:疾病は皮膚自律神経に伝わる=反応点治療(講習会・岐阜・神戸・西宮・尼崎・甲子園口・三ノ宮・芦屋・宝塚・西宮北口)

その他の症状

スポーツ疾患

スポーツ疾患: 痛みだけがテーマではない

今日では筋肉のコンディショニング・メンタントレーニングなど様々な分野にトレーナーが活躍するようになりました。そして、試合中に即座に対応できる鍼灸術は必要な技能の一つと考えられています。

過去の事例をあげてトレーナーの仕事について考えてみます。

プロ野球の選手がスライディングキャッチで骨折するシーンが放映されました。(元ヤンキーズの松井選手が指を骨折した事故です)

彼は、上を見上げながら落下点へと走り、ボールの落下に合わせて姿勢を低くしながら視線を下に移動させています。この動作で大きな負担を担う感覚は平衡感覚です。その感覚の不具合が瞬間的な脳のフリーズ (意識が薄れた) 状態を招いたのでしょう。手の力が抜け、ボールなどの重力に負け、手は垂れ下がってしまいます。体の勢に逆らって指は可動域を越えて曲がってしまったのです。そして骨折に至りました。

この例は、動作の方向こそ違いますが、いわゆる「立ちくらみ」と同じです。平衡感覚の失調状態をケアしていたならば、未然に防げた事故だと考えられます。

そして、選手がベストを尽くせるコンディショニングに筋以外の、すなわち内臓器官や感覚器などへのアプローチの重要性を示した例と言えます。

コンディショニングに忘れることはできません(鍼灸・反応点治療)。

  • 平衡感覚の手当が無駄な動きを回避する。
  • 適正な運動を誘導する。
  • 心肺機能が、ゴール前の粘りを左右する。
  • 内臓の小さな痛みが、拮抗筋を緊張させて、筋肉のはり感や痛みを生みます。

運動のメカニズムから見たコンディション

運動は選手の意思を筋肉に伝える錐体路系と適切な運動に調整する錐体外路系の統合でされます。調整系とは、平衡感覚・視覚・深部感覚(脊髄反射)などの錐体外路系からの反射(抑制系)を言います。

プロ野球の選手がスランプに陥った時にフォームを確認します。しかし姿勢反射(平衡感覚)が運動を誘導しますから、フォームが改善されたかは不明です。前庭の機能は本人に理解できませんが、内耳の障害を管理することがコンディショニングに求められます。

著書

平衡感覚を指標にしたスポーツ選手のコンディショニング、コーチングクリニック2;76-78.2002.

内臓機関の経穴反応に鍼灸を用いたスポーツ選手のケア、医道の日本誌、709;55-60.2005.

パーキンソン病・パーキンソニズム

パーキンソン病とは

パーキンソン病は黒質など大脳基底核群の変性に、パーキンソン病遺伝子の関与が知られています。

パーキンソン病などの症状は、四肢の振せん・体が固まって動きにくい(固縮)・仮面様顔貌(無動)などの運動障害です。また精神や自律神経症状が見られると言われています。

※パーキンソン遺伝子
その遺伝子は生まれながらに誰もが持っています。パーキンソン病は黒質や大脳基底核周辺において、パーキンソン遺伝子による自己破壊を生じて発症します。

神経と神経のジョイントをシナプスと呼びますが、ここでは伝達情報と神経成長因子が物々交換されます。反対に使用されないシナプスは不要な接続と認識され剥離し、やがて自己破壊されると考えられています。ちょうど運動をしないと筋肉がやせるように、自己破壊が起こります。その自己破壊にパーキンソン遺伝子が関与します。

パーキンソン病を推察する(仮説)

(平衡失調がパーキンソン病の発症に関与する、医道の日本2005.745)

パーキンソン病患者さんの協力のもと下記の実験をしてみました。

パーキンソン病患者さんの平衡感覚テストをすると平衡障害(前庭眼反射・前庭脊髄路反射)が観察されました。

内耳の反応点を施術しながら、上記の反射を観察すると3ヶ月程度の間に運動障害は目立たなくなり、平衡機能検査も正常に復しました。したがってパーキンソン病の運動障害に平衡感覚が関わっていることが分かります。

パーキンソン病患者さんらは、前庭を目的とした鍼灸術がパーキンソン病の症状(四肢の振せん・仮面様顔貌・不眠など)を改善したのです。(むろん脳の変性は改善されません)

自律神経症状と精神症状

あたかも突然に、自律神経の特異的な興奮に驚きや不安を感じますが、自律神経失調症と呼びます。しかし、自律神経は理由なくして勝手に活動することはありません。多くは皮膚や目鼻、耳など感覚器からの情報に反応して活動します。パーキンソニズムの自律神経症状においても、感覚器(内耳)が関わっていると考えられます。

iPS 細胞で症状が改善

最近、iPS 細胞で作成した神経幹細胞を実験動物に注入すると、パーキンソンモデルの動物の動作が改善されたというニュースがありました。新しく神経が働いて機能が改善したのでしょう。ただ、問題は細胞が壊された原因が不明なままですから、定着した神経が再び壊死する可能性も考えられます。

反応点治療では

平衡感覚(前庭機能 )の改善を目的にして内耳点を、大脳基底核周辺の血流改善を目的に頭頂部を施術します。

不整脈・どうき・息切れ の鍼灸(西宮)施術

若者の心停止が話題になっている

スポーツの現場で心停止を生じた例は、一年に 7 万人が心停止になり、なんと 9 割は亡くなっている(17.6.14 朝日)。マラソン大会で、水泳、サッカーなどで・・・・。起源に不整脈や心筋症が関わっていると言われている。

鍼灸院にも不整脈をお持ちの方が通院することが少なくありません。多くは、お帰りの時は正常に機能していますが、次回は再び不整脈に・・・5回ほど繰り返すと不整脈が見られなくなります。どうやら不整脈は血管との関わりが深い様に思われます。

心臓反応点に鍼灸を加えると、自律神経(交感神経) に働きかけて冠状動脈の拡張を促していると考えられます。

中高年の不整脈

その昔は、単純性不整脈は心配いらないと言われてきました。しかし、不整脈が心臓内で血餅を生み、それが脳や内臓に達することで、脳梗塞や内臓の一部が壊死することがわかってきました。単純性不整脈で心臓が重大な影響は受けない様ですが、エコノミー症候群の様に他部位の血管を詰まらせますから注意が喚起される様になりました。

もう一つの怖さは、不整脈がひどくなると心不全まで考えなくてはなりません。

こんな症状は脈に触れてみよう。

電車が来た ! 階段を駆け足で登ってホームも走った。飛び乗るようにして電車に駆け込んだ。無論、息切れの多少はどなたでも生じますが、次の駅を電車が通過したのに・・・まだ、「心臓がバクぱくしている」、「頭がクラクラしている」、そんな時に手首で脈拍を測定します。

心拍数が90以上ある。動悸がおさまらない、脈が跳んでいないか、などをチェック。

いかがでしたか・・・。心臓機能を推し量る時、負荷後の回復時間が短いことが働きが良いことを意味します。

運動能力が心臓機能を物語る

年齢とともに運動能力が低下することはどなたも経験します。それは筋力の低下だろうと考えることが多いようです。確かに筋力は低下していますが、そのことが主要な要因とは考えにくいのです。それは、しんどい・疲れやすいなどと感じますが、日常動作に特段の変化が無い限り運動能力だけが低下したと考えるのは無理があります。

階段は上り下りがしんどい。早足で歩くと息が切れる。歩行スピードが落ちた・・など、それだけで筋力低下とは言えません。そもそも筋肉が活動するときは酸素やエネルギーの消費が激しくなります。循環機能の低下が運動を制限していることがわかります。すなわち、筋力の低下より循環機能の低下に着目すべきでしょう。

なぜ不整脈を生じる・・

鍼灸施術をしていると不整脈の方が多いことに驚きます。鍼灸施術を加えると正常に戻りましたが、次回の通院では再び不整脈を観測します。そんなことを数回繰り返していると来院時に不整脈を観察できなくなる例が多いのです。不整脈の程度は個々に異なりますが、休めば心臓の負荷も減り不整脈も治る場合もあります。来院時、あるいは肉体的負荷がかかった時に不整脈がないことが大切です。

そんな経験から、なぜ不整脈が改善されるかを考えてみましよう。

心房粗動などがあり、結果的に不整脈になると推察される方がおられます。

以前にがむしゃらに頑張った経験者が多いように感じています。おそらく、そんな瞬間に、小さな狭心症などを生じたのでしょう。その部分は肉芽組織となり、水分の含有率が低下していると推察しています。活動電位は心筋収縮のシグナルですが電気的現象だけに組織の水分量が重要です。

鍼灸といっても、的確に・直接的に心筋周辺の水分を確保するには、心臓反応点の刺激が最適でしょう。鍼灸術の血管拡張やリンパ管拡張は知られていますから、心筋周辺の水分量を増加させるのに役立っていると推察しています。

ある日の患者さん

聴診器で心音を聞くと、心房の Pulse に乱れがあるのですが、心室は正常に機能していました。悪化すると血栓になりやすいことを伝え、心臓反応点を丁寧に施術すると回復しました。やはり心臓ですから、心配になったのでしょう。どうやら病院で心電図を測定したようです。「先生、心電図では大丈夫」と言われましたと報告してくださいました。

心電図上では心房の電位は小さく記録されまから、拡大して表さないと判断が難しいこと、また、心臓病と断定されない程度の予備軍の可能性があると考えられることを伝えました。そんな方は意外と多いのです。できるだけ問題が大きまならないうちに対応したいものでする。

心筋の再生

心筋シートなどIPS細胞による心筋の再生術が報告されているが、なんと今回のはすごい、Tbx6 と言われる遺伝子を注入するだけで腫瘍化リスクと手術の簡素化が、しかも安価にできる可能性が発表された。Cell Stem Cellに発表された(2018.8.9)。

心臓血管障害にナッツはいかが

2型糖尿病患者においてナッツ摂取量と冠動脈疾患、脳卒中なとによる死亡例との関連が調べられた。Liu G, et al. Circ Res. 2019 Feb 19. [Epub ahead of print] 

ナッツ摂取量が多いグルーブでは心臓血管障害、死亡率ともに低かった。

またナッツ類の摂取量が多いほど、発病率、死亡率が低かった。

くるみ、アーモンド、カシューナッツ、ピスタチオ、マカダミア、ヘーゼルナッツなどを用いているが、どうやら心臓の血管が守られるようだ。

慢性炎症・・鍼灸施術による長生きの秘訣

元気で長寿は全ての方の望みです。そして健康寿命と言う言葉が元気でありたいと願う気持ちを汲み取れます。

慢性炎症は医学的検査であまり指摘されないようです。本人も付かないことが少なくありません。どうして調子が悪いのだろう・・?  とお悩みの方は鍼灸(反応点)を受けたらいかがでしょう。慢性炎症は自律神経を介して皮膚にシグナルを届けています。皮膚の反応点を観察することで慢性炎症の所在を確認、施術することかできます。

慢性炎症は長寿の阻害因子か・・

先日の報告では、長寿でお元気に活躍している方の血液を詳細に分析した結果、長寿の方の共通点は炎症ファクターが低かったと言うものでした。

医療では血液検査から、急性炎症を治療の対象にしますが、疑わしいレベル、境界域レベルでは、「様子を見ましょう」などと積極的な対応をしないようです。それは健康保険が「確かな疾病に対して適正な治療をした場合に限って保険給付しよう」と言うものだからでしょうか。

慢性炎症部の神経は、その情報を脊髄・脳・自律神経に働きかけて修復を促します。同時にその痛み物質(サイトカインなど)が脳にとってはストレスになってしまいます。すると免疫力が低下したり、気分が晴れなかったりするでしよう。

もう一つの問題があります。慢性炎症に対抗しようと自律神経は興奮しますが、慢性炎症を認識できません。自律神経の興奮による動悸・ほてりなどが、当人にとってはあたかも自律神経が誤作動したように感じることです。「自律神経失調かしら・・・」と悩みます。原因は慢性炎症の可能性があります。

さて、長寿との関わりは

死亡原因の主要なところに、がん・心臓疾患・肺炎・脳血管障害がありますが、感染とがんとの関連は知られています。また、慢性炎症が動脈硬化などを増進させることがあります。そして感染症です。肺炎の予防接種を呼びかけていますが、感染症の種類は多く十分に抗体を保持させているかは不明です。慢性炎症部に別の菌などが繁殖することも知られています。

反応点治療では

慢性炎症が自律神経を介して皮膚に表現されることに着目しました。すなわち、反応点の現れた皮膚面と深部内臓などとは密接に関われます。そして、その反応点に鍼灸術を加え、疾病部の自律神経(交感神経)の興奮を促し、慢性炎症に対抗しようと誘導します。

体が、だるい・つかれやすいなど、特定の疾病を想定できない辛さに慢性炎症が関わり、その対応として反応点に鍼灸術を加える施術の妥当性を知ることができます。

もう一つの視点は、慢性炎症が筋肉を硬くすることです。肩こり、腰痛などの痛みの多くに筋緊張が関わっていますが、慢性炎症からの痛みの信号が知らぬ間にじわじわと筋緊張を起こします。反射だけに当人は気づかないのですが、動こうとした瞬間に痛みに襲われます。

講習会を開催しています。東京・岐阜・神戸 会場にお越しください。

詳細は反応点治療研究会までお尋ねください。

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